タイトル

アゲハモドキ Epicopeia hainesii


 名前に“アゲハ”とつくけれど、実はガ(蛾)の仲間。だから擬きな
のだ。ジャコウアゲハへの擬態と言われ、確かにパッと見は似ていない
こともない。ジャコウアゲハは幼虫時の食草から毒成分を体内に蓄積し
それによって身を守っている。アゲハモドキは、その祖先でジャコウア
ゲハに似たものがたまたま現れ、生き残ってきたものだ。ところで、こ
のアゲハモドキの幼虫の食草はヤマボウシ。この写真を撮った地元・神
奈川県南部の雑木林には、当然ヤマボウシは分布していない。これはお
そらく公園や庭に植裁されたヤマボウシとともにやって来て、定着?し
たものだろう。生物の分布拡大に人間活動は大きく影響するのだ。  

(画像:2003.8/30)

Back