貝は貝でも…1 Cephalopoda
貝類とは軟体動物の別称であり、その中にはいわゆる貝(巻貝類や二 |
コウイカ(釣りの世界ではスミイカ)は、本州沿岸では最もふつうに見られるコウイカ類だ。 甲の形は船形で棘のある側を中心に側面が立ち上がっている。左の写真の甲は 12 センチで、 サイズ的にはよく見かけるものだけれど、一回りほど大きいものもある。この大きな甲は別種 のカミナリイカのものかも。ちなみに、沖縄などに生息する大型のコブシメは胴長が 50 セン チにもなり、甲の長さも30センチ以上になります(TOP写真)。沖縄では長さわずか2.5セン チの甲を拾ったこともある(右写真の最小のもの)。コブシメの赤ちゃんの甲かも? |
コウイカ類の中でも、小型の種類では甲の形や色も違 う。船形というよりも、やや幅広の剣形という感じで 色も肌色や淡いピンク色をしている。甲の大きさはふ つう6〜8 センチほどのもをよく見かける。ただ、ま れに 10 センチ以上の大きなものを見かけることもあ る。実際に調べたわけではないけれど、このタイプの 甲は胴長が 10 センチ以内のヒメコウイカやスジコウ イカ、ボウズコウイカのものではないだろうか。 |
このイカは熱帯海域の水深200〜700メートルほどに棲 み、胴(外套)長が3.5 センチ という小型種。このイカ の甲は見ての通り他のイカ類と大きく異なっていて、オ ウムガイの貝殻のように多くの部屋からできた渦巻き状 の管になっている。トグロコウイカはこの甲を使って浮 力をとりながら、海の中層で浮遊生活しているのだ。生 時は体から甲の一部が透けて見えているらしい。このイ カの甲は、日本ではかなり稀な漂着物の1つで、沖縄や 南紀での記録が多いようだ。僕は2002年9月12日に、 神奈川県葉山町で1個拾うことができた。 |