タイトル

キブシ Stachyurus praecox


 このキブシも春の訪れを告げる花。キブシの花が咲く頃は、まだ雑木
林ではほとんど芽吹きもなく、この花はひときわ目立つ。花そのものは
色味も淡く派手さもないのだけど、花の房がいくつも垂れ下がる様子は
まるでクリスマスのイルミネーションのようにも思えたり。そのためか
なにげに印象に残って、けっこう気に入っている。初夏には緑色の実を
たくさんつけるけれど、その頃には周りの木々も葉を茂らせていて、キ
ブシの木自体がどこにあるのかさえわからなくなる。早春は彼らにとっ
ても一年で一番華やかな舞台なのかもしれない。          

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