タイトル

ヌスビトハギ Desmodium oxyphyllum


 雑木林の林縁や道端、草地などに生える。名前は「盗人萩」で、果実
の形を忍び足で歩く盗人の足形に見立てた、と言う説がある。ヌスビト
ハギはマメ科植物で果実は豆果になるのだが、種子と種子との間がくび
れて節果というものになる。ヌスビトハギの果実は普通2個の小節果か
らできている、ということになる。この果実はまた“ひっつきむし”と
して有名だ。果実の方面には鉤状の毛が多数生えていて、この毛で動物
の毛や人の衣服にくっつく。フィールドから帰ってくると、あちこちに
果実がついていることがあって、これがけっこう閉口するのだ。見事に
植物の術中にはまって、種子散布の片棒を担がされてしまっている。 

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