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ゴバンノアシ Barringtonia asiatica


 変わった名前の植物だが、その意味は「碁盤の脚」。実が正にその形
をしていることから名づけられたもの。ココヤシを除けば、漂着種子で
はダントツの大きさなのに、その大きさの割りにとても軽い。その理由
は浮力を得るために実の中身のほとんどが繊維質になっているため。だ
から、海流によくのって日本各地に漂着している。分布の北限は、おそ
らく沖縄の八重山諸島。自生は極わずかのようだけど、浜辺で拾った実
を庭に植えて育てる島の人もいて、中には樹高10メートルほどに育って
いるものもある。下に載せた花の画像は、そんな木で撮ったもの。花の
大きさは10センチ以上もあり、夜に強い芳香を放ちながら咲く。でも、
ひとつの花の寿命は一晩限り。最近は属名のバリントニアの名で観葉植
物としても売られていて、渋谷の街角で再会したこともある。    

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      漂着 左から西伊豆黄金崎(静岡県)、茨城県波崎町、神奈川県二宮町

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                 ほとんどの実は4角だが、たまに5角のものも見られる。
                 (八丈島底土海岸)


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                 花(西表島・漂着種子を育てたもの)

拾得地:沖縄県西表島のほか、茨城県波崎町、東京都八丈島、
静岡県賀茂村(伊豆半島西岸)、神奈川県二宮町      


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