タイトル

ヒメモダマ(コウシュンモダマ) Entada koshunensis


 沖縄の西表島などに分布している巨大な豆。海岸にほど近い渓流沿い
などに生え、莢の長さは1メートル、豆の直径は4センチほどになる。
少なくとも西表島では海岸に最もふつうに漂着するモダマで、その多く
は島に自生しているものが起源と考えられる。豆は別ページに掲載した
モダマに比べると、色が濃い焦げ茶色で、形は中央が膨らみ縁の部分は
角張った感じ。有名な漂着種子だけど、漂流した種子は、高潮線より高
い、塩水の影響を受けない場所に打ち上がらなければ発芽できないのは
ほかの漂着種子と同じ。                     
 実は僕が漂着種子に興味を持ったのは、この実を地元・神奈川県の海
岸で見つけたことが切っ掛け。西表島が好きで何度か訪れていた僕は、
モダマの存在、そしてこの実が海を流れることは知っていたけれど、ま
さか地元で拾うとは想像もしていなかった。おかげで(?)今ではこの
通り漂着種子にはまっている。                  

タイトル タイトル
         自生地のヒメモダマの木(左)と漂着状態(右)

*このモダマは今までヒメモダマ(E.phaseoloides)とされていまし
たが、近年のDNAを使った鑑定の結果、台湾に自生するコウシュンモ
ダマと同じであることが判明しました。             

拾得地:沖縄県西表島のほか、神奈川県葉山町、茨城県波崎町


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