タイトル

ククイノキ Aleurites moluccana


 初めてこの種子を拾ったときは「あれ、なんでこんなところにクルミ
(オニグルミ)があるのかな?」と思ってしまったほど、姿形が似てい
る。けれど、よく見てみると種子に縫合面がないので区別がつく。しか
も、どれもみな油が染み込んだように艶々と黒光りしている。それもそ
のはず。ククイノキが含まれるトウダイグサ科アブラギリ属は、英名で
「Oil Wood Tree」と呼ばれ、種子から油を採取するために、熱帯や亜
熱帯域の各地で栽培されているのだ。仲間には同じように漂着種子とし
て知られるシナアブラギリがあるが、極稀に八重山諸島などに同じ属の
植物種子(写真下)も漂着し、それぞれに少しずつ個性がある。   
  
タイトル
                  漂着状態(西表島)
  
タイトル
                  極稀に漂着するククイノキの仲間(西表島で拾得)

拾得地:沖縄県西表島のほか、茨城県波崎町


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