多くの人がふだんの生活の中で花を楽しんでいます。
けれど、自分たちの身近な野山に花が溢れているということに、
いったい、どれだけの人が気づいているのでしょう。
雑木林ではふと視線を向けた足下や草の陰に、
美しく可憐な花との出会いが待っているのです。
それらの花は早春から晩秋まで、
入れ替わり立ち替わり咲き続けます。
そして、今では貴重な存在になってしまった花にさえ、
思いがけず巡り会うことだって、あるかもしれませんよ。
（中）雑木林を代表するランのキンラン。薄暗い林の中で、そ
こだけ光を集めたかのような黄色い花が印象的です。
（右）５月頃、雑木林を飾る花・マルバウツギ。草だけでなく
木の花も雑木林ではたくさん咲いています。